コーヒー雑学:コーヒー豆の基礎知識

突然ですが、コーヒーは飲みますか?

普段、何気なく飲んでいるコーヒーですが、定期的にマイブームの波がやってきます。
個人的には、”豆の状態で購入し、グラインダー(ミル)でゴリゴリと豆を挽き、ドリップして”飲む事が好きです。

そんなコーヒーについて、ある程度知っておくのも良いんじゃないかと思い、
コーヒーの基礎のカンペ集を作ろうと思い、調べ始めました。

あくまでの前提ですが、

  • コーヒー一般人が思う、「コーヒーの基礎知識、豆選びの際に役立つ」情報となります
  • ですので、中級者以上の方には、当たり前過ぎる情報かもしれません
  • 味に関する表現も一部ありますが、主観も含みますので、参考程度で見てもらえると助かります

では、行ってみましょう。今回は、コーヒー豆の基礎知識編となります。

目次

コーヒー、コーヒー豆とは?

そもそも、”コーヒー”とはどういう物で、”コーヒー豆”とは何なのでしょう?

コーヒーとは?

  • 正規名称『コーヒーノキ』というアカネ科の植物で、主に熱帯地方で栽培されている
  • 『コーヒーベルト』と呼ばれる、北緯25度-南緯25度の間で主に栽培 ※日本では石垣島あたり
  • 発芽から大体3年で白い花を咲かせます
  • 花が散ると、そこに小さな実ができます ※緑⇒赤へ徐々に色づく
  • コーヒー豆は、この赤い実「コーヒーチェリー」の種子
  • 野生のまま放置しておくと、10mくらいまで成長する
  • 農園では収穫がしやすいように、1.5~2mほどに剪定されている場合が多い

ここで衝撃の事実です。実はコーヒー「豆」ではなく、「種」だった・・・。
ただ、「コーヒー”種”から、コーヒーを淹れる」と言われても、今更違和感しか無いですけどね。

コーヒー豆の構造

次は、コーヒー豆の構造です。


上記で記載した通り、コーヒー豆は、『コーヒーノキ』の赤い実「コーヒーチェリー」の種子です。
コーヒーチェリーの構造は、外側から順に次のようになっています。

外皮(がいひ) ⇒ 果肉 ⇒ 粘液質(ねんえきしつ) ⇒ 内果皮(ないかひ) ⇒ 銀皮(ぎんぴ) ⇒ 種子

※粘液質:ミューシレージとも呼ばれる
※内果皮:パーチメントとも呼ばれる
※銀皮:シルバースキンとも呼ばれる

この種子の外側の部分を取り除き、焙煎前の生豆と呼ばれる状態にする工程のことを”精選”といいます。
1つのコーヒーチェリーから、2個の”生豆(なままめ)”が精選できます。
※この時点で、既に”豆”って言ってるし・・・。

精選については、別項目で記載します。

https://www.ucc.co.jp/enjoy/brew/goodcofee_beans_05.html

コーヒーの3大原種

コーヒー豆の品種は、大きく分けると3種に分けられます。

  • アラビカ種
  • カネフォラ(ロブスタ)種
  • リベリカ種

しかし、リベリカ種は流通量が非常に低い品種の為、
日本で流通している豆はアラビア種及びカネフォラ種で、実質”2大原種”と言って良いようです。

アラビカ種

生産割合:約60%

  • 高品質で味のバランスが良く、現在流通しているコーヒー豆の半数以上がこの品種
  • 品質は高いが、病虫害に弱い
  • 自家焙煎店で取り扱いされている多くはアラビカ種がメイン

カネフォラ(ロブスタ)種

生産割合:約40%

  • アラビカ種に次いで多く生産されている品種
  • アラビカ種に比べて病虫害に強い
  • 味と香りが独特で単品で飲むにはあまり適していないが、ブレンドなどに使うと良いアクセント
  • その他、アイスコーヒーやインスタントコーヒー、缶コーヒーなどにも使われている

リベリカ種

生産割合:約1%未満

  • 全体の1%以下の流通
  • マレーシアやフィリピンなど一部の地域でのみ栽培されている
  • 流通のほとんどが欧州中心の為、日本でまずお目にかかることは無い

コーヒー豆の品種

コーヒー豆の品種は、アラビカ種だけでも、200種類以上が存在しているようです・・・。
そこまでは把握できないので、ざっくりとカンペに残しておきます。

https://www.anotherseedcoffeedays.com/coffee-hinsyu/

ティピカ種

2大派生品種(2大在来品種)の1つで、アラビカ種の中で最初に登場した品種。
害虫病に弱く、収穫量はあまり多くない。
代表銘柄:ブルーマウンテン、ハワイコナ

このティピカ種をベースに、突然変異・ハイブリッド(品種改良)を含めて、様々な品種が誕生している。

ブルボン種

ティピカ種の突然変異種で、2大派生品種(2大在来品種)のもう1つ。
ティピカ種よりは収穫量はあるが、他品種に比べると多い方ではない。
ブラジルコーヒーの原型とされている。

スマトラ種

ティピカ種の突然変異種の1つで、インドネシアのスマトラ島で発見された。
代表銘柄:マンデリン

ムンドノーボ種

ブルボンとスマトラの交配種。
病気に強く、生産性が高く、ブラジルコーヒーの中で最も代表的な品種の1つ

エチオピア在来種

数千種類の自生していると言われ、その数千種類の品種を厳密に限定することは、困難と言われている。

コーヒー豆の精選方法

コーヒーチェリーから、焙煎前の生豆と呼ばれる状態にする工程のことを”精選”といいますが、
その精選方法としては、大きく4種類あります。

  • ナチュラル(非水洗式)
  • ウォッシュド(水洗式)
  • セミウォッシュド(半水洗式)
  • スマトラ式

ナチュラル(非水洗式)

作業工程が最も少なく単純で、水を使わずに精選を行う。
シンプルな工程なため設備投資を最小限にでき、コストを抑える事が可能。

一方で、天気に左右されやすい。
選別工程が最終工程のみの為、脱穀が終わるまで未成熟や欠点豆除外できない。

ナチュラル:酸味が穏やか。ナッツのような香りと甘みを楽しめる

  1. 乾燥:収穫したコーヒーの実をそのまま天日干し(or機械乾燥)
  2. 脱穀:脱穀機により、外皮、果肉、粘液質、内果皮を剥がし、生豆にする
  3. 選別:各種スクリーニングを行い、欠点豆などを除去

ウォッシュド(水洗式)

大量の水を使う為、きれいな生豆を作りやすい。

一方で、大量の水を使用する為、設備を整える必要がある。
工程が多い(果肉除去と粘液質除去が別々)。
また、排水を原因とする汚染リスクの対策する必要がある。

ウォッシュド:雑味が少なく、クリアな味わい

  1. 選別:水槽に入れ、水比重選別(成熟豆が水に沈むことを利用)により、未熟豆を除去
  2. 果肉除去:果肉除去機により、成熟豆の外皮と果肉を除去
  3. 粘液質除去:大きな水槽に入れ、水を使って洗い流すことで、粘液質を除去
  4. 乾燥:天日干し(or機械乾燥)
  5. 脱穀:脱穀機により、内果皮を剥がし、生豆にする
  6. 選別:各種スクリーニングを行い、欠点豆などを除去

セミウォッシュド/ハニープロセス(半水洗式)

ナチュラルとウォッシュドの中間にあたる精選方法。粘液質がある程度残った状態で乾燥させる。

ウォッシュドに比べ、水の使用量が減るのでコストカットが可能。
ナチュラルに比べ、均一感のある生豆が精選が可能。

セミウォッシュド:やさしい酸味と豊かな甘み

  1. 選別:水比重選別により、未熟豆を除去
  2. 果肉除去:果肉除去機により、外皮と果肉を除去
  3. 粘液質除去:水を用いて粘液質を除去するが、完全には削り取らずにある程度残す
  4. 乾燥:粘液質がある程度残った状態で乾燥
  5. 脱穀:脱穀機により、粘液質を内果皮と一緒に剥がし、生豆にする
  6. 選別:各種スクリーニングを行い、欠点豆などを除去

スマトラ式

インドネシアの、雨が多い気象条件に加え、インフラ設備が整っていなかったため、従来精選方式における豆を乾燥させる工程が困難だった為に、独自に編み出された方式。

スマトラ式:やさしい酸味と濃厚なコク、広がる香りの余韻

  1. 選別:水比重選別により、未熟豆を除去
  2. 果肉除去:果肉除去機により、外皮と果肉を除去
  3. 一次乾燥:粘液質が付いたまま、約半日、天日干しで乾燥
  4. 脱穀:表面だけ乾燥&中は水分を含んだ状態から脱穀し、生豆にする
  5. 二次乾燥:水分を含んだ生豆を再び乾燥

まとめ

今回は、コーヒー豆の基礎知識編として、カンペを作りました。

コーヒーとは?

  • 『コーヒーノキ』というアカネ科の植物
  • 『コーヒーノキ』の赤い実「コーヒーチェリー」の種子が、コーヒー豆

コーヒー豆の2大原種

  • アラビカ種
  • カネフォラ(ロブスタ)種

コーヒー豆の精選方法

  • ナチュラル(非水洗式)
  • ウォッシュド(水洗式)
  • セミウォッシュド(半水洗式)
  • スマトラ式

このカンペを見ることで、少しでもコーヒーに興味を持っていただければと思います。

次回は、世界の主要コーヒー豆の特徴についてカンペを作ろうと考えております。

では、また!!

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この記事を書いた人

製造業メーカー勤務の30代。
趣味:ランニング、クルマ、ラジオ、カメラ、古着
 
2022年から本格的にフルマラソンの練習を開始。
1年以内に3時間半切りを達成。現在は、3時間切りを目指し練習中。
 
15年以上日産シルビアを所有し、未だにコツコツイジっている。
 
海外赴任により、約3年半のフランスでの海外生活経験あり。

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